けびんの時々

呟きではなく文章を残しておきたいこともあるなと思いました。

いつでも熱く…

現在放送中のアイカツスターズ!の終了に合わせて、アイカツ!の歌唱担当ユニットであるSTAR☆ANISとAIKATSU☆STARS! がアイカツシリーズから卒業します。
昨日と今日。武道館で行われる公演がラストライブとなります。
私は仕事の都合で参加できなかったのですが、この機にアイカツ!について書いてみたいと思います。

 

私がアイカツ!に出会ったのは2014年の春頃。友人に勧められたことがきっかけでした。
「見てやるか」くらいの気持ちで1話を視聴しましたが、当初は「CGがしょぼい」程度の感想しか抱けず。視聴はそこでストップしたのです。
私が興味を持てずにいる間も、周囲の友人たちは次々とアイカツ!の魅力に取り憑かれていきました。

まるで数百年に一度の天体現象を目前に控えたかのような興奮ぶりで、皆がアイカツ!の曲を聴き、アイカツ!の話をする日々でした。
ある日、そんな友人たち数人でドライブへ行きました。車内BGMはもちろんアイカツ!
この時は聞き流していたのですが、漠然と「なんかいいな~」と感じたことを覚えています。
家に帰ってさっき気になっていた曲を探してみました。
『Wake up my music』じっくり聴いてみると、やはりいい曲でした。
少し興味を持ち始めていたので関連楽曲も聴いてみることに。
『prism spiral』ポップでエレクトロなサウンドがいい。
『Trap of Love』大人っぽくてお洒落。
『真夜中のスカイハイ』バキバキのベースとサックスソロが渋い。
『Thrilling Dream』何だこれ本格ジャズじゃん。
『硝子ドール』シンフォニックメタルだ…。
上記の他にもいくつかの楽曲を聴いてみた感想は、「これ本当に女児向けアニメか?」でした。
後に私も多くの人にアイカツ!を勧める立場になるのですが、関連楽曲を聴いたことで一気に興味を持つ人が本当に多い。
特に楽器演奏なりDTMなり、趣味で音楽に触れていた人程ころっと落ちるのです。
ファンからしてみたら「まんまと引っかかったw」と、ほくそ笑む瞬間です。

 

これは本編も見なくては。と、続きを見始めたのは1話を見てから半年後。
本放送の話数は100話を超え、3rdシーズン目前というタイミングでした。
追いつくには多くの時間が必要でしたが、興味を持ってしまえば苦もありません。
平日は帰宅してから寝るまで。休日は起きてから寝るまで。
今日も今日とてアイカツ!アイカツ!10日で追いついてしまいました。
唐突ですが、恐らく私はオタクと呼ばれる部類の人間です。
数多のアニメや漫画に触れてきましたし、音楽にも人並み以上に関心があります。
これまでに星の数ほど見聞きしてきた創作物の中には、一等星と呼ぶに相応しい、私の人生観や人格形成に多大な影響を与えた作品がいくつもあります。
そんな星々が燦然と輝く夜空に、アイカツ!という彗星がついに現れたのです。

 

それからというもの、私の日常はやけに鮮烈でした。
身体を動かすことはアイカツ
困難に立ち向かうこともアイカツ
「うんうん。それもまたアイカツだね」
しばしばネタとして扱われるこのセリフですが、フアンであればこの真意を理解できているはずです。
アイカツとは単に芸能活動やそれに付随するトレーニングを指す言葉ではなく、熱いハートを持ち続けることなのだと。
アニメ本編ではキャラクターたちがそれを体現しています。
決して諦めないし、失敗してもへこたれない、勝負に負けても不貞腐れない。
スポ根アニメと揶揄されるだけあって実に清々しい世界観です。
それを毎週見ていると、どうしたって感情がアイカツ!の世界へと引きずり込まれてしまう。
アイカツ!の放送を楽しみに暮らす日々は、なんてことない毎日が特別なんです。


さて、冒頭でも触れましたが、そんなアイカツ!の楽曲を歌唱していたユニットがアイカツ!から卒業します。
シリーズが始まって約5年。長いようで短い期間ですが、その間ずっと歌を届けてくれた彼女たちがシリーズを去る…。
これは大きな節目です。しかし一つの節目でしかないとも思うのです。
「席替えとかクラス替えとか、仲良くたってお別れくらいあるのよ」
アニメ50話でのセリフです。取り立てて名言扱いされているわけではありませんが、とても印象に残っているセリフです。別れというのは特別珍しいことではありません。
原因も理由も無く突然現れることだってあります。日常にありふれた出来事です。
それならば、殊更悲しさだけを覚える必要もないのだと感じます。

彼女たちが卒業してもアイカツ!というシリーズは続きますし、彼女たちのアイカツもまた続いていくのでしょう。

悲しみに暮れる暇など無いほどの目まぐるしい活躍を祈っています。

そして再びSTAR☆ANISとAIKATSU☆STARS!のライブが開催される日が来ることを信じています。

思い出は未来の中にもたくさんあるのですから。