けびんの時々

呟きではなく文章を残しておきたいこともあるなと思いました。

CANNONBALL RUNNING 感想 水樹奈々は走る!

3年ぶりのオリジナルアルバム。タイトルのとおり水樹奈々は走り続けていた。

以下気になった曲の感想。

 

01.Higher Dimension

アルバムの一曲目に相応しい明るい曲。リバースシンバルとマーチングドラムからなるイントロはまさに"始まり"を期待させる。メロに入ると一転して軽快なリズムで思わず走り出したくなる。

vo.の最高音も高く、のっけから飛ばすな~といった印象。2:33という短い時間ながらとても満足感のある楽曲。

 

02.カルペディエム

ボカロ風ダサロック

ゴージャスなピアノフレーズとバイオリンのトレモロが印象的。

vo.は音が詰め込まれていて忙しない、キメは多い、ジャジーなフレーズもある。色々とごった煮にされながらも絶妙なバランスで成り立っている。

大正時代の帝都東京をスニーカーで走る抜けるような楽曲。

 

03.Love Fight!

Future House?、Big Room?、Twerk

サブジャンルがよくわからない。かなり重めなEDM。

これまでの水樹奈々のダンスミュージックはGimmick GameやPARTY! PARTY!のような 華美で都会的なサウンドが多かったが、この曲はEMDらしい下品でエグい音が全面に押し出されていて魅力的。

 

04.DAYBREAKERS

 アップテンポで音数の多いデジタルロック。水樹奈々らしい一曲。

 

05.Knock U down

 先行で聴いたときから驚きを隠せなかった。これをリード曲にしたのは英断と言わざるを得ない。

最近80年代シティポップのリバイバルされているがまさかのオールディーズ。

あまり耳に馴染まないファンも多いかもしれないが、ライブでのコール&レスポンスにも新しい雰囲気が生まれそうでそれに期待。

 MVのアス比が4:3になっているのは芸が細かい。エレピがWurlitzer(多分)なのも◎。

 

07.Sweet Dealer

こちらもセクシーなエレピが印象的。ベースとユニゾンで刻んでるギターも小気味いい。サビのストリングスとコーラスは艶っぽくレトロな雰囲気。

 

09.マーガレット

ほぼアコギのスラム奏法のみという思い切った曲。間奏ではストリングスが入ってくるが、演奏風景を想像すると非常に心穏やかになれる。

この曲をライブのセットリストにどう組み込んでくるかとても気になる。

 

11.glitch

ギターの掛け合いがかっこいいオルタナティブ・ロック。

マイルドな凛として時雨といった印象。是非ヘッドフォンで聴いてほしい。

ここに来て気がついたが水樹奈々は歌い方の幅がかなり広がったように思う。この曲ではいままでどこか演歌を感じさせていた水樹奈々節が鳴りを潜めており、不自然さを全然感じない。

 

13.Light Births Shadow

バーブのかかったピアノの透明感はまるで水面が輝いているようで大好きなサウンド。さわやかな雰囲気にvo.のケロケロがいいアクセントになっていて気持ちがいい。

サビはキャッチーで耳に残る。このアルバム一推し曲。

 

15.UPSETTER

ファンが思う水樹奈々らしさが詰まった一曲。

 

 16.ALL FOR LOVE

メロとvo.のパワーが凄い一曲。

とにかくメロの完成度が高く、vo.を聴かせようとする圧をひしひしと感じる。

サビではファルセットを多用しており、緊張感・切迫感がある。歌唱表現も非常に感情的で、歌詞も相まって愛とは覚悟することなのだと感じさせる重いラブソング。

 

17.FINAL COMMANDER -Aufwachen Form-

前の曲で終わっておけばよいものを終わりの先へ走り抜ける水樹奈々な曲。

1分近いイントロから叩きつけられるBPM=200のシンフォニックサウンド

シンフォギアの集大成にして水樹奈々の全力全開。どこまでも本気だ。

 

 

以上、気になった曲とは言ったがほぼ全部だった。

3年前に発売となったNEOGENE CREATIONのときにも感じた攻めの姿勢が更に強くなっている。業界トップクラスの地位にいながらこれまでに無いジャンルへの挑戦を意欲的に行っている様は、ファンとしてとても嬉しく思う。

本アルバムを引っさげてのライブツアーが今から楽しみでならない。

死んでしまうかもしれない

遂にこの時が来てしまった。S.C.NANA NET入会11年目。

今年の夏ツアー。NANA MIZUKI LIVE EXPRESS。

初日の神戸公演。届いたチケットに記載されていた座席がアリーナ1列目だった。

正直に言うと驚いた。当然初めて見る数字だ。少し震えた手で絶叫のツイートをした。

先述の通りFC11年目。とは言え1ツアーの間に2,3公演参加する程度だから、これまでの参加公演数はFCイベなど含めても50そこそこだろう。50回も行っていれば一度くらいこんなこともあるのか…今はそんな気持ちだ。

 

水樹奈々のライブに参加するにあたって、私には座右の銘がある。

『奈々が歌えば全部神席』

2008,9年頃。2ちゃんねる水樹奈々本スレで見たレスだ。チケットが届くと着弾祭りになる。住人たちは自分の座席位置と併せての感想を書き込む。

「神席キタ」

「200lv.って見やすい?」

「アリーナ後方よりマシ」

「また後ろだ。FC辞めるか」

そんな祭の中で見たレスだ。

その通りだと思った。何のためにライブへ行くのか。歌を聴くために行くのだ。

ファンなら誰しも知っている。ステージの上の水樹奈々は全力だ。その全力の歌が、会場に居さえすれば真っ直ぐに届く。ならば観客も全力であらねば。座席の近い遠いなんて瑣末事だ。そんなことに囚われていたら全力の水樹奈々を見逃す。聴き逃す。想いを受け止め損ねる。そう考え、以降この言葉を炎にして胸に灯した。

 

思い返せば、これまでに座席が会場後方だったことは何度もある。

LIVE CASTLEでは三塁側46列。後ろから2列目だった。UNION千葉ではアリーナE5。ZIPANG埼玉ではアリーナ最後列。それでも楽しかったし、UNION千葉なんて最高だった。終演後に身体が酒より野菜を求めるくらいにヘトヘトになった。

だから席は何処でもいい。何処でだって絶対に楽しんでみせる。

と、そんな信念を持っていた私が「アリーナ1列」の文字を見て小躍りしてしまったことは、不覚と言えば不覚だ。

だから今回もこれまで通り全力で楽しもうと思う。あの日の炎は永遠だ。

 

…兵庫へは車で行く予定なので、会場に無事辿り着けるか不安ではあるが。

絶対的幸福論(another ver.)が心が痛くなるほど良い

まさかこの曲について書くことになるとは思わなかった。

なぜならこの曲は好きではなかったから。

絶対的な愛情は限りなくファンタジーに見える。

だから、それを唐突に熱弁されても理解ができない。

「君がいるから僕は強くなれた」とか「守りぬくと誓う」なんて全然わからない。

なんでお前いきなりそんな気持ちになってるんだ。

人生は辛いことも多いし、男女で向き合えば性欲だって湧くだろう。

にもかかわらず「愛してる 愛してる 愛してる」と綺麗な物だけ並べられても、そんなのは「聞き飽きた言葉遊び」だ。

 

本家MVだって白を基調とした明るい空間で幸せを表現しながら歌うといった趣向で

お前らの人生そんなに明るいのか!と思ったくらいだ。

「幸せにしてあげたい」

「君のそばにいたい」

「いつまでも離さないよ」

結構、結構。それらは間違いなく素晴らしい感情だ。

でもそんなのは当たり前じゃないか。砂糖は甘い、以上!何の深みも無い曲だ。

 

ずっとそう感じていた。GRACEⅢのラストですらそう思っていた。

なので心から謝ります。本当に申し訳ありませんでした。

 

 

どうして急に謝罪する羽目になったのか、それが本題だ。

NANA CLIPS 8に収録されている絶対的幸福論(another ver.)がとても良い。

本家MVとは打って変わって、仄暗い海をバックに歌っている。波間の向こうには煙を吐く煙突。工業地帯。空は鈍色。

羽織っている厚手のニットは風に揺れていて少し寒そうだ。

 

これだけで全部わかる。

今まで辛い経験もしてきたということがわかる。

だから今幸せを歌うことの意味がわかる。

誰かを幸せにしたいのがわかるし

誰かのそばにいたいのがわかる。

愛しているのがわかる。

 

パワゲほど時間はかからなかったが、絶対的幸福論が自分の中で作品として完成した。

次に生で聴く機会があればボロボロ泣くだろう。

これはいい歌だ。

NANA MIZUKI LIVE ISLAND 2018 総括 楽園の残り火が胸を焦がす

水樹奈々、3年ぶりの夏ツアー全行程終了です。

wave 03大阪、wave 07熊本、wave12埼玉に参加しました。

持ち続けている信念や、伝えたい大切な想い…といった難しいことは取り敢えず置いておいて。

狂乱の渦に飛び込んで、とにかくハイテンションに叫んで踊って跳んで行こうぜ!!!

・・・みたいなライブでした。

冬ではこういった趣向のイベントはできないと思います。

夏ならではの雰囲気を思いっきり楽しめました。

 

気になった曲の感想

Fun Fun★People

この曲を待っていたんだよ。

個人的には夏ライブでは絶対に聴きたい曲です。

小気味の良いカッティングとスクラッチ音。

「行くよテンションバリバリじゃん」

その通りです。

音も歌詞も楽しさとノリに全振りされていて、嫌なことは全部忘れて、馬鹿になって騒げる。享楽の極地のような曲です。

ISLAND=楽園

というイメージだったのでセトリに入ってくれて本当に嬉しいです。

 

Happy Dive

初めて行ったライブで聴いて好きになった曲でした。ちょうど10年ぶりに再会です。

リードシンセの浮遊感のある音が印象的ですが、全体としては爽やかでとても夏らしい曲です。

この10年ずっとずっと歌ってほしかった曲で、セトリハンターに選ばれたらこの曲をお願いしようと思っていたくらいです。

サビのダンスもお気に入りで、当時FIGHTERのDVDを見ながら必死に覚えました。

また一緒に踊れるなんて、幸せでした。

 

 囚われのBabel

この曲はIQが低い。

バリバリの打ち込み曲で、ちょいダサな感じが癖になる曲でしょうか。

「だめ だめ だめ」は一度聴いたら忘れられないフレーズ。

ペンライトの色が概ね揃う水樹奈々現場にあって、バベルは何色でもいいなーと思います。

色とりどりのペンライトで極彩色に染まった会場がこの曲にはよく似合う。

 

SECRET AMBITION

これまた結構久しぶり。千代丸曲ですね。

wave03ではAメロBメロでCD音源には無いコンガの音が印象的に入っていました。これはこれでいいですね。エキゾチックでISLAND感がありました。

あとは間奏のピアノ。うっすらかかったディレイが好きなんです。

久しぶりに披露されたせいか「I don't forget」は控えめでしたね。

 

DJサカリュウ Team YO-DA紹介~PARTY! PARTY!、Gimmick Game(still in the groove)

ここが一番テンション高かったかもしれない。

激しいレーザーにミラーボール。ライブも半ば、興奮はとうに最高潮。おとなしくしていられるわけが無い。

身体が自然に揺れ始めるし動きがどんどん大きくなる。

よく覚えてません!

 

 

Hungry Hungry

この曲は頭がおかしい。

ダンスが女豹のイメージだとかうさぎみたいなポーズが可愛いとか、そんなところに注目してたらサウンドに殺されるんじゃないか。

終始四分ですがメロは小節をやたらと跨ぐし、途中ドラムンベースっぽくなったし、間奏は頭悪い系。でもやっぱりダンスは可愛い...

なか卯のCMで聴いていた時から今までに無い感じだとは思っていましたが、想像以上にとんでもない曲が出てきました。

 

 

夏恋模様

夏といえば夏恋模様。

ゆったりと柔らかいメロが最高ですね。音は勿論最高ですが、この曲が凄いのは歌詞。

白いスカートの裾、青空、夏雲、軒先の風鈴と夕暮れ、横顔

叙事的でありながら叙情感に溢れています。

wave08の野外で聴けたのも幸せでしたが、wave12でのバックの映像がずるいのなんの。

歌詞に合わせた空やひまわりを映すにとどまらず、夏祭りや縁日の屋台まで出てきて曲の世界観がぐっと広がりました。

個人的な妄想では、夏恋模様は恋想花火とセットで考えたいんですよね。

…淡いですね。

 

 

FEARLESS HERO

大好きなんですよ。爽やかさとか若々しさとか、そういったエネルギーに満ちたこの曲が。

この曲の突き抜けるような爽快感はストリングスの影響でしょうか。

DD本編の内容も前提にある分、MCで語られていた「夏の思い出、冒険の夏」という印象が強いです。

ペンライトの色は青よりもライトブルーな印象。

 

 

Late Summer Tale アコースティックver.(ラテンアレンジ)

頭を抱えながら沈み込むほどに最高。

私の中にはLate Summer Taleの心象風景があります。

歌詞にもあるような夏の終わりに、夕暮れの砂浜に一人で立っているんです。

空は雲に覆われているのですが、その向こう側には夕陽があることを実感させるような、赤みを帯びた雲と水平線。

肌に纏わりつくような湿り気のある暖かく少し冷たい風。

波が自分の立っている所まで押し寄せて、趾間の砂をさらいながら引いていく。

そんなイメージです。

本ツアーが発表された時から、千秋楽ではこの曲が聴きたいと思っていました。

海こそ無いものの、夜の帳が下りかかった蒸し暑いメットライフドームは、この曲を聴くには絶好のシチュエーション。

MC「この季節にぴったりの...」辺りで勝利を確信していたのでした。

そして披露されたのがラテンアレンジ。チェリボフルメンバーが横一線でプレイ。

各種打楽器やウクレレサイズのベースが織りなすサウンドは当然悶絶でしたが、それ以上に強烈だったのがコーラス。

LSTのシンセのメインフレーズを男声コーラスにするだけでこんなにもラテンにマッチした音になるのかと。驚きを隠せませんでした。

そんなバックサウンドに負けず劣らずボーカルも艶々で。エロいしエモいしで大変でした。

特に落ちサビ。大サビ前の「二人が見た夢...」の後。一瞬の静寂。一切の音が聞こえない瞬間。息を呑むことすら躊躇われるような、鼓動が煩く感じるようなあの一瞬。

これだけお祭り騒ぎを続けていたライブの中で急に叩き付けられた無音!

絶頂ですよ絶頂。こんなに気持ちいいことがあるのか!

本当に素晴らしいパフォーマンスでした。早く映像化してください。

 

 

まとめ

書いていたらキリがない程です。

昨今はZIPANGやGATEといったテーマやメッセージ性の強いライブが続いていました。

勿論それらも素晴らしい。水樹奈々が訴えかける言葉は強く背中を押してくれます。

ただ今回は楽しければそれでいい。忙しい日々を過ごす中で忘れないでいて欲しい本当の気持ち。

「ライブ大好き」と叫んだ笑顔は一生モノです。

いつでも熱く…

現在放送中のアイカツスターズ!の終了に合わせて、アイカツ!の歌唱担当ユニットであるSTAR☆ANISとAIKATSU☆STARS! がアイカツシリーズから卒業します。
昨日と今日。武道館で行われる公演がラストライブとなります。
私は仕事の都合で参加できなかったのですが、この機にアイカツ!について書いてみたいと思います。

 

私がアイカツ!に出会ったのは2014年の春頃。友人に勧められたことがきっかけでした。
「見てやるか」くらいの気持ちで1話を視聴しましたが、当初は「CGがしょぼい」程度の感想しか抱けず。視聴はそこでストップしたのです。
私が興味を持てずにいる間も、周囲の友人たちは次々とアイカツ!の魅力に取り憑かれていきました。

まるで数百年に一度の天体現象を目前に控えたかのような興奮ぶりで、皆がアイカツ!の曲を聴き、アイカツ!の話をする日々でした。
ある日、そんな友人たち数人でドライブへ行きました。車内BGMはもちろんアイカツ!
この時は聞き流していたのですが、漠然と「なんかいいな~」と感じたことを覚えています。
家に帰ってさっき気になっていた曲を探してみました。
『Wake up my music』じっくり聴いてみると、やはりいい曲でした。
少し興味を持ち始めていたので関連楽曲も聴いてみることに。
『prism spiral』ポップでエレクトロなサウンドがいい。
『Trap of Love』大人っぽくてお洒落。
『真夜中のスカイハイ』バキバキのベースとサックスソロが渋い。
『Thrilling Dream』何だこれ本格ジャズじゃん。
『硝子ドール』シンフォニックメタルだ…。
上記の他にもいくつかの楽曲を聴いてみた感想は、「これ本当に女児向けアニメか?」でした。
後に私も多くの人にアイカツ!を勧める立場になるのですが、関連楽曲を聴いたことで一気に興味を持つ人が本当に多い。
特に楽器演奏なりDTMなり、趣味で音楽に触れていた人程ころっと落ちるのです。
ファンからしてみたら「まんまと引っかかったw」と、ほくそ笑む瞬間です。

 

これは本編も見なくては。と、続きを見始めたのは1話を見てから半年後。
本放送の話数は100話を超え、3rdシーズン目前というタイミングでした。
追いつくには多くの時間が必要でしたが、興味を持ってしまえば苦もありません。
平日は帰宅してから寝るまで。休日は起きてから寝るまで。
今日も今日とてアイカツ!アイカツ!10日で追いついてしまいました。
唐突ですが、恐らく私はオタクと呼ばれる部類の人間です。
数多のアニメや漫画に触れてきましたし、音楽にも人並み以上に関心があります。
これまでに星の数ほど見聞きしてきた創作物の中には、一等星と呼ぶに相応しい、私の人生観や人格形成に多大な影響を与えた作品がいくつもあります。
そんな星々が燦然と輝く夜空に、アイカツ!という彗星がついに現れたのです。

 

それからというもの、私の日常はやけに鮮烈でした。
身体を動かすことはアイカツ
困難に立ち向かうこともアイカツ
「うんうん。それもまたアイカツだね」
しばしばネタとして扱われるこのセリフですが、フアンであればこの真意を理解できているはずです。
アイカツとは単に芸能活動やそれに付随するトレーニングを指す言葉ではなく、熱いハートを持ち続けることなのだと。
アニメ本編ではキャラクターたちがそれを体現しています。
決して諦めないし、失敗してもへこたれない、勝負に負けても不貞腐れない。
スポ根アニメと揶揄されるだけあって実に清々しい世界観です。
それを毎週見ていると、どうしたって感情がアイカツ!の世界へと引きずり込まれてしまう。
アイカツ!の放送を楽しみに暮らす日々は、なんてことない毎日が特別なんです。


さて、冒頭でも触れましたが、そんなアイカツ!の楽曲を歌唱していたユニットがアイカツ!から卒業します。
シリーズが始まって約5年。長いようで短い期間ですが、その間ずっと歌を届けてくれた彼女たちがシリーズを去る…。
これは大きな節目です。しかし一つの節目でしかないとも思うのです。
「席替えとかクラス替えとか、仲良くたってお別れくらいあるのよ」
アニメ50話でのセリフです。取り立てて名言扱いされているわけではありませんが、とても印象に残っているセリフです。別れというのは特別珍しいことではありません。
原因も理由も無く突然現れることだってあります。日常にありふれた出来事です。
それならば、殊更悲しさだけを覚える必要もないのだと感じます。

彼女たちが卒業してもアイカツ!というシリーズは続きますし、彼女たちのアイカツもまた続いていくのでしょう。

悲しみに暮れる暇など無いほどの目まぐるしい活躍を祈っています。

そして再びSTAR☆ANISとAIKATSU☆STARS!のライブが開催される日が来ることを信じています。

思い出は未来の中にもたくさんあるのですから。

NANA MIZUKI LIVE GATE 2018 Day7 LV 良さに気付くのに10年もかかった曲

回を増す毎に勢いも増していく。

そんなライブの千秋楽です。

残念ながら現地へ赴くことは叶いませんでしたが、

スクリーン越しに最後の瞬間まで観覧することはできました。

 

 

【以下セトリ】

 

 

1.Vitalization
2.ROMANCERS' NEO
3.Sacred Force
4.Poison Lily
5.WAKE UP THE SOULS
6.HOT BLOOD
7.RUSH&DASH!
ex.Happy Birthday
8.ファンタズム
9.蒼き光の果て -ULTIMATE MODE-
10.GLORIA
11.GUILTY
12.Destiny's Prelude
13.粋恋
14.レイジーシンドローム (ゲスト:ヨシダタクミ)
15.深愛
16.TESTAMENT
17.Rock Ride Riot
18.STARTING NOW!
19.DISCOTHEQUE
20.POWER GATE

~ENCORE~
21.ETERNAL BLAZE
22.天空のカナリア
23.SUPER GENERATION

~DOUBLE ENCORE~
24.POWER GATE

 

青字のみ感想

14.レイジーシンドローム (ゲスト:ヨシダタクミ)

これですよこれ。観ることができて本当によかったです。

この曲の魅力は上手く言葉に出来ないのですが、

ギターとシンセのサウンドが織りなす浮遊感兼疾走感。

サビのキャッチーなフレーズとノリの良さ。

Cメロの徐々にギアを上げていくかのような盛り上がり。

もうどれも素晴らしくて掌を空へ空へと突き上げたくなる曲です。

それを生みの親であるphatmans after schoolのヨシダタクミさんとコラボ。

これぞ最高!と言った感じです。

 

15.深愛

共奏者との音楽の力で7つの鍵を解除。

Synchrogazer

Ambivalence

Young Alive!

Lazy Syndrome

Orchestral  Fantasia

VIRGIN CODE

Eden

頭文字を並べると「SAY LOVE」

GATEを開くのに必要なのは愛だったのです。

 

何故そこで愛ッ!?

はい。そして深愛が披露されました。

紅白で革命デュアリズムを歌ったときのようなギミックのスカートで衣装チェンジ。

深愛を聴いている時は何も考えられないんです。

今にも泣き出しそうで、でもそれを目一杯我慢するような歌声。

会場の雰囲気を瞬時に塗り替える。静かだけどパワーのある曲です。

 

22.天空のカナリア

ピアノとストリングスが印象的な楽曲。

この曲も冬に映えますね。

 

24.POWER GATE

「やっぱりこの曲で締めたい。」ということで二度目のPOWER GATE

この曲について、思うところがあったので書いてみます。

 

 

POWER GATEという曲について

初めて音源を聴いたのは、ベストアルバムTHE MUSEUMで。

初めて生で体験したのは、NANA MIZUKI LIVE FIGHTER 2008 -BLUE SIDE-でした。

この時「青の代表曲」として紹介されたこの楽曲は、ライブでは不動の定番曲です。

2002年に4thシングルとしてリリース以降、披露されなかったことは数える程しかありません。

 

しかしこの曲。個人的には特別大好きというわけではありませんでした。

勿論嫌いなどということはありません。好きです。

数え切れないほど聴いているし、コールも完璧にできているつもりです。

でも大好きではなかった。

どうしてか?

ライブで歌われることがほぼ決まりきっているだけに「今回は歌ってくれるだろうか?」

という期待感を持ちづらいこと。

同時に、披露された時のカタルシスがほぼ無いこと。

これらの要素が、恐らく私の心に霧をかけていたのだと思います。

 

今回の公演で、改めて水樹奈々とPOWER GATEの馴れ初めが語られました。

まだ自分の音楽の方向性が定まっていなかった時期に、数あるデモテープの中から「絶対にこれを歌いたい」と思った曲。

「私はみんなの背中を押す応援歌を歌いたい」と思わせた曲。そのように語っていました。

この話は初めてするわけではなかったはずです。何処かで聞いたことがある気がする。

でも忘れてしまっていました。

この時のMCを聴いたことで、POWER GATEが毎回歌われる理由がようやく腑に落ちました。

きっとこの曲は水樹奈々にとって忘れてはならない軸のようなもので、

ここからブレずに歌い続けてきたからこそNew SensationやSUPER GENERATIONが生まれ。

数々のドーム公演を成功させ、紅白に出場し、今日に至ったのだと思います。

 

話は逸れますが、私はNew Sensationが大好きです。

後半にある「まだまだ力とかあるんじゃない?」という歌詞が特に気に入っています。

ライブで歌われる時は、よく本来のメロディーを無視してアドリブが入れられる部分です。

あの半ば挑発めいた激励を受けると叫ばずにはいられないのです。

ではPOWER GATEの印象深い部分はどこだろう?と考えてみました。

コールが特に多いこの楽曲の中で、殊更に「ここだ!」と思わせてくれる箇所。

あくまで個人的な想いですが、2コーラス目の「勇気」とコールする部分だと考え至りました。

我々観客が歌う部分です。

先述した経緯の通り、水樹奈々の真骨頂は応援歌です。

Dear Dreamや Starting Now!や Stand Up!では

鳴り止まないエールを、開拓の声明を、諦めない心を歌ってくれます。

見たことのない景色へ向かって一番前を走ってくれます。

そんな中で唯一。唯一、我々が彼女に勇気を投げかけられるのがPOWER GATEでした。

 

そして気付いたのですが、私はそんなに水樹奈々を ”応援” したことが無いんです。

なぜなら、私がファンになった時には既に国内の主だった大会場での単独公演を成していたのですから。

謂わば人気者に寄り付いて行った立場なので、応援する意義が感じられませんでした。

だから魅力に気がつけなかった。

この曲は一方的な応援歌ではなくて双方向だったんです。

水樹奈々にとっては、ファンの背中を押すという決意を刻んだ忘れてはならない軸であり。

ファンにとってはそんな水樹奈々に勇気を渡すことができる場であり。

そんな想いで一回一回を全力で歌い、叫んで、積み重ねてきた。

まさに「力を合わせて走る」曲なんだなと。

 

 

 

考えと言うにはあまりに拙い妄想ですが

ようやく私の中でPOWER GATEという曲が完成した気がします。

NANA MIZUKI LIVE GATE 2018 Day2,3 ひとことで言うなら壮絶

今回のライブには並々ならぬ期待がありました。

昨年夏に幕を開けた舞台Beautifulを走りきった水樹奈々がライブというステージに戻ってくる時。

そこにはどんな想いがあって、それがどう表現されるのか。胸を膨らませずにはいられなかったのです。

 

焦がれるような想いの中で発表された本公演。

耳を疑う武道館7days。日程も11日間で7公演という過密スケジュール。

そのタイトルがLIVE GATEでした。

ファンは勿論。過去にライブに足を運んだことがある人ならわかるかもしれません。

水樹奈々がライブタイトルに『GATE』を掲げることは、ただ事ではないのです。

細やかな世界観や、考え尽くされた演出等ではなく、全てを注ぎ込んだ歌のパワーと熱量でオーディエンスを圧倒する。

チーム水樹の意気込みが感じられました。

 

その期待は間違っていませんでした。

 

 

【以下セトリ ※day2,3のみ】

 

1.Vitalization
2.UNCHAIN∞WORLD / ROMANCERS' NEO
3.Sacred Force
4.Poison Lily
5.WAKE UP THE SOULS
6.HOT BLOOD
7.RUSH&DASH!
8.ファンタズム
9.蒼き光の果て -ULTIMATE MODE- / 光
10.GLORIA
11.GUILTY / 恋の抑止力-type EXCITER-
12.Destiny's Prelude
13.粋恋
14.Young Alive!  (ゲスト:FLOW) / VIRGIN CODE (ゲスト:谷山紀章)
15.TESTAMENT
16.Rock Ride Riot
17.STARTING NOW!
18.DISCOTHEQUE / COSMIC LOVE
19.POWER GATE

~ENCORE~
20.ETERNAL BLAZE
21.禁断のレジスタンス
22.SUPER GENERATION

 

 

全曲感想

1.Vitalization

場の演出に合わせたロングイントロver.

こういうのがライブの醍醐味だと思ってます。

 

2.UNCHAIN∞WORLD / ROMANCERS' NEO

UNCHAINはイントロの重厚感が好きです。

対してROMANCERSはナイロン弦(?)のフレーズがエレガント。

イタルビッチ先生がアコギに持ち変える時はいつもチラ見してます。

 

3.Sacred Force

変態曲。

メロディーが縦横無尽といった感じで、よく歌えるなーと毎回思ってます。

 

4.Poison Lily

ライブで聴きたかった新曲。

サビ前にあるエレピ(?)のアルペジオが原曲よりもかなり大きく鳴っていたのが印象的です。

そこから繋がるサビは・・・ツーステップしたくなりますねぇ。

 

5.WAKE UP THE SOULS

これも楽しみだった曲。

印象的なシンセのフレーズも然ることながら

サビの乗りやすさ。特に終盤に4分で叩かれるスネアが堪りません。

 

6.HOT BLOOD

Bメロです。

Aからの入りは一瞬で切り替わるのに対して、サビへの展開は機を伺うかのようにゆっくりと。

「燃え上がる眼差し」のメロは悶絶ですよ。

 

7.RUSH&DASH!

大好きで大好きな曲。

イントロのベースだけでもう駄目です。

間奏にサックスソロが入って1フレーズ伸びていたのもよかったです。

曲によっては鍵盤のソロがサックスに食われてしまうことがあるのですが

今回みたいにパートの分伸ばしてくれるのは嬉しいですね。

 

8.ファンタズム

この曲を待っていた。

ギターカッティングの小気味よさと

流れるようなピアノフレーズが実にマッチしています。

台詞での表現も声優ならでは。まるでアニメのOPのように一気に世界観に引き込まれます。

 

9.蒼き光の果て -ULTIMATE MODE- / 光

ありがとうございました。

現地でこの2曲を聴けたのは本当に嬉しい。

蒼き~はやはり大サビ。クドいくらいに畳み掛けるメインフレーズとドラムの盛り上がりが熱いです。

光は直近ではFLIGHTのスポット曲でした。

それらには行けなかったので、個人的にはDIAMOND以来。

スパジェネとブレフェニをしっとりと支える。カップリングとしては王道的な曲調だと思ってます。

アップテンポだらけなセトリの中で、じっくり聴ける時間が心地よかったです。

 

10.GLORIA

大好きなドロドロ恋愛曲。

水樹奈々が歌う失恋、浮気、すれ違いは最高です。

歌詞に合わせた穹(アオ)の照明やレーザーがかっこいい。

yo-da先生による一度見たら忘れないダンスも素敵でした。

一人で踊るとダサめなフリだけど、全体で見ると凄く映えるんですよね。

 

11.GUILTY / 恋の抑止力-type EXCITER-

ダンス曲。

GUILTYは音源で聴いた時はイマイチな印象でしたがライブだと大化けですね。

原曲通りに野太い声でコールするのが楽しい。

お気に入りポイントは「ROCK YOU」の所の振り付けです。

恋の抑止力は構成が面白いです。

大サビ後にAメロ'→落ちサビ。この延長戦感はライブだと非常に高まります。

 

 12.Destiny's Prelude

なのは曲。

ファントマ以降定番化しているピアノとストリングスのアンサンブル。

儚げながらも力強い曲調はなのはシリーズの世界観に合っています。

この曲は特に決めが多い。ペンライトの振りまで意識して作られているのではないかと思うくらいです。

 

13.粋恋

桜花曲としてはこっちの方がより好きです。

「悲しみさえ愛の化身」がやけに耳に残ります。

この曲の後に奈々さんが衣装替えのために退場するのですが

ケニーのギターソロが場を繋ぎます。

クサいフレーズを弾かせるならやっぱりケニーですね。

 

14.Young Alive!  (ゲスト:FLOW) / VIRGIN CODE (ゲスト:谷山紀章)

こんなん驚くに決まってる。

Young Alive!はよく原キーで歌うなぁと驚愕。

FLOWが歌うと完全にFLOWの曲になってて感嘆。

走りながら歌えてしまう3人には、あのステージは狭すぎますね。

そしてVIRGIN CODE。よく原キーで歌うなぁとk(ry

赤に染まったVIRGIN CODEもう見られないかもしれませんね。

 

15.TESTAMENT

激しい激しい。

熱気でならエタブレに並びますね。

この辺りからよく覚えてません。

 

16.Rock Ride Riot

タオル曲。

4分でクラップを煽られるのは珍しいですね。

サビは歌いたくなってしまいます。


17.STARTING NOW!

コール&レスポンスが多い割にはカッチリ決まらないというか...

「Get ready for a happy time」とか歌っちゃっていいんですよね?

「JUMPING UP!」は跳んでいいですよね?


18.DISCOTHEQUE / COSMIC LOVE

ピンク曲。

ちゅるぱやのBメロはppphしたい自分と、ベースに合わせたい自分がいます。

コズラブはサビの振りコピをする人が増えてきた印象。

簡単な振り付けながら、これが結構気持ちいいんです。


19.POWER GATE

MC「これからも重い扉がたくさんあると思う。一緒に開けていこう」

久しぶりにパワゲで泣いた気がします。一時期は飽きたとか言ってごめんなさい。

歌い続けてきたからこそ揺るがない定番曲となったのだし、今回のライブが生まれたんです。


20.ETERNAL BLAZE

day2,3はパーカッションがチョーさんではなくおばっち。

その違いを一番感じた曲です。

day2は2階正面という座席の関係もあってか、パーカスの音がとてもよく聴こえました。


21.禁断のレジスタンス

最近披露が多い気がする。

この曲もサビのコールがするのかしないのか不安定ですね。

入れていい気もするし、無くていい気もするw


22.SUPER GENERATION

どんなジェネレーションも1つになれる。

やっぱり大好きスパジェネです。

「声を潤ませる」っていい表現ですよねぇ。

 

・チェリボ

さくらだもん。ということで警察モノ。

Change boysで毎回違うフレーズを用意してくる辺り

プロのプライドを感じます。(一部を除くw)

 

ヨーダ

登竜門。ということでダンスオーディション。

NAOMI推しです。

 

・愚痴

一般席だとアニタイ曲で咲クラやウリャオイがちらほらいますね...

 

総評

バラードが少なく、全力でぶん殴られるようなライブです。

しかしその中にもこれまでに開かれてきた扉を暗喩する選曲や演出が隠されており

長くファンを続けている人にとっては、思い出深いシーンが随所にあったのではないでしょうか。

水樹奈々のライブは、水樹奈々が今やりたいことを全力でやる場であって欲しいと思っています。

我々観客はその全力を浴びに行くんです。

そして全力を受け止めるには相応の全力が必要です。

斜に構えていては感動なんてできようもありません。

そのことに改めて気付かされたライブでした。